クウェイトの思い出(アルコール編その2)

世田谷のオカチャンから投稿がありました。文章が長いのでアルコール編その2としました。
確かに国外から出張でクウェイトに帰国する際のお酒の持ち込みは緊張の瞬間でしたね。私も同じ気持ちで何回したか覚えてはいませんが、本当にどきどきしました[emoji:i-1]
厳密な星取表は記録してませんが、勝率7割位と思います。
その中で、非常に危なかったケースを紹介します。中東事務所長と一緒に出張しての帰国時のことです。当然しかるべき数量のアルコールを出張先で仕入れてのドキドキする税関検査でした。やはり、太めの男の検査官のブースを目指しました。検査官「何本か?」所長「1本です」検査官「そうか。1本だな。(穏やかな表情で)「次、おまえは」はい。といって1本(ウィスキー大瓶)見せると、(少し表情を曇らせて。)でも通常は一人各1本位は大目に見てくれる事が多いので、これでパスできるはずだったのが、鞄の中身を徹底的に調べられると、缶ビールがごっそり6缶ほど、発見された。検査官は完全に怒り、お前達は嘘を言った。1本と言ったのに(2本あった。更にビールも有る)悪質だ。空港から帰さない。」といって二人のパスポートを取り上げられて、検査官はすたすたと空港内の事務室の方に向かって歩き始めた。(多分上司に報告等)。これは大変と、所長は土下座せんばかりに「申し訳ない。悪かった。2度とこういうことはしない。許してくれ。」と謝った。私も同じセリフを繰り返した。余計なことは言わず、少なくとも4-5回は2人で同じセリフを繰り返したと思う。すると、検査官の足が止まり、こちらに向かい、5メートル位先からぽーんと二人のパスポートを投げ返し、如何にも汚らわしいといった表情と手先でしっしっと追い払う感じで、「早く行け」。パスポートを拾い、感謝の言葉もそこそこに、ウィスキーも全部鞄の中にしまいこんでそそくさと空港を後にした。つまり結果は勝でした。その後も、注意しながら、持ち込むスリルを味わい続けたのは言うまでも有りません。
実は、翌日に本社の役員の訪問が予定されており、所長のパスポートが無いと大変なことになっていた。ひやひやものでした。中東では、酒に限らず、結構こんな際どい話が多かったように思います。

コメントを残す