我が家の屋根裏に住みついたアライグマとハクビシン(続編)

2009年8月にアライグマの子供3匹を応接室の飾り棚の壁裏で捕まえたのですが、どこで引き取ってもらえるかが問題でした。保健所に電話をしたら、死んだものなら引き取るが活きているものは引き取らないとのこと。木更津市役所に電話をしたら、農作物に被害を与えるので農政課扱いだそうです。翌日引き取りに来られました。
子供が生まれたのだから親のオス・メスがいるはずということで出入りの場所があるはずと、母屋の周囲を調べました。なんとなんと、母屋の西側(池側)の屋根の突き出した下側に板が一枚はずされていました。そしてそこを直角に登った爪あとが白壁に残っていました。はしごの掛かっているあたりです。
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家の左側の屋根の下
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そこで市役所から捕獲器(太いで針金で作った四角のわな)を2台借りました。中にバナナ、リンゴ、カッパエビセンなど雑食なのでえさを捕獲器の中に入れておくとよいいうので、始めはバナナを入れましたが一向に掛かりません。そこでエビセンに切り変えました。そして出入り口の下のテーブルの下に仕掛けました。翌日朝行って見るとなんとかかっていました。やったー!!と思って獲物を見たら猫でした。仕方がないので、山に捨てに行きました。10回くらい野良猫が続けて掛かりました。翌年の節分の夜、隣の家のおばあさんの家で、節分の飾り物ヒイラギといわしを玄関の入り口に飾っておいたら、そこに登ってアライグマがいわしに食らいついているのを見たそうです。翌日その話をしに来たので、干イワシにえさを変えて、捕獲器の周囲にレジャーシートをかけました。
なんと翌朝見に行ったら掛かっていました。いかにもアライグマ。爪が鋭くてレジャーシートを中から引っ張り込んで粉々になっていました。そばによるとフーっ脅しをかけるのです。かなりどう猛です。
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おりの中でかなり暴れまわったのでしょう。ひたいをすりむいていました。
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翌日市役所に引き渡そうと連絡したのですが、夕方帰って見ると捕獲器の裏側の太い針金を折り曲げて逃げられてしまいました。やむを得ず新しい捕獲器に1台取り代えて見ました。それからしばらくは猫ばかりで掛かりません。
アライグマは頭がよいからもしかしたらもうここには近づかないかも知れませんといっていました。しばらくすると新しい家の2階のベランダでタバコをすっていると、母屋の東側の屋根に夜になると足音が聞こえるのです。また来たなと思い、今度はその周辺に捕獲器を仕掛けました。4月上旬になってスカウトが裏庭にキャンプをしにきました。朝になってみると、外に出してあったテーブルの上が荒らされて足跡がたくさん残っていました。又でたなと思い竹山近くの捕獲器に行ったら、いました、いました。前回のアライグマより少し小さめのアライグマでした。多分メスでしょう。比較的おとなしかったです。よく見ると左足の先がありません。多分他の罠で引っかかりそれをちぎって逃走してきたものと思われます。
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そこに立ち会えたスカウト達は驚くやら喜ぶやらでした。
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そしてこのアライグマは無事木更津市役所に引き渡すことが出来ました。
続いてまだ逃げたオスがいるかも知れないので捕獲器をかけておきました。すると数日後今度は顔の様子の違った動物が掛かっていました。よく見ると顔の鼻筋が白いのです。これがハクビシンでした。
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明らかにアライグマと違いますよね。
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その後もう1匹捕獲して市役所引き渡しました。それ以降は、我が家の周辺には発生しなくなりました。出入りした穴2ヶ所はふたをしました。東側出入りしていたところには鉄製の罠が出入り口に入り切れずに引っかかっていました。今でも保管しています。なんとそこにはちぎられたアライグマの足の骨が残っていました。
でも今年も近所の畑でとうもろこしがハクビシンにやられたという情報がありました。まだ周辺にはいるのでね。あー嫌だな!!

我が家の屋根裏に住みついたアライグマとハクビシン(続編)」への2件のフィードバック

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    まるで絵本を読んでいるようです。でも現実なんですね。南房総一帯にハクビシン、アライグマ、猪、鹿等の出没の話が聞かれます。私も母の実家を訪ねた際にお話を聞きました。筍の季節には猪がでて、地面を鼻で掘って筍をみんな食べてしまうそうです、猿も農家の窓際まで寄ってくるとのこと。本当に生態系がくずれてきているのだと思います。外来種はどーして強いのでしょうね。動物も植物もみんな在来種は負けてしまうのは何故人間も同じね。おっとりして闘争心がなく頑張れないかな。雑草のような...なーんて形容は死語かも。また興味深いお話を聞かせてね
    2010/11/02 【ゆう】 URL #-

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    前足がないアライグマが罠にかかった…なんて話をすると、何も知らない動物愛護団体の人たちや、彼らは動物園にいるのが当たり前と思っている普通の市民からすれば、「なんとむごい」「残酷な…」と思われるかもしれません。
    しかしながら、実体は凶暴な農作物を荒らす「害獣」。
    本来の進化論でいけば南の島などで食物連鎖の一貫として過ごしているはずの彼らを、無理矢理北の島に連れてきて、ペットで飽きたからと野山に放し、そして勝手に「害獣」のレッテルを貼って罠に落とし、最後には処分してしまうすべては人間の過ちに他ならないことです。
    クマ、シカ、イノシシ、サルといった古来からいる生物も、乱開発や温暖化(どちらも人間によってもたらされたもの)によって山を追われ、やむなく里に下りたら畑作物やら生ゴミなどの人間生活の味を覚えてしまい、やはり最後には捕獲、駆除というルートをたどっています。
    獣と隣り合わせで暮らしている人は本当に大変ですが、こうなってしまったのもすべて人間側に非がある…という認識もみんなで真剣に考えないと、カブスカウトのシンボルでもある「ツキノワグマ」が過去の生物になってしまう危険性も遠い世界の事ではないと思います。

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